インタビュー

那須烏山市の有機農場 帰農志塾をご紹介! ~ どうして農業の道へ? なぜ帰農志塾へ? 現在の塾生さんにインタビュー! ~

那須烏山市には有機農業を経営しながら、新規就農希望者を受け入れて農業の担い手を育成している「帰農志塾」という団体があります。

現在は、元塾生の戸松正行さんが2代目塾長を務めています。

農場で生産された農作物は、主に会員の方へ販売しており、塾生が直接配達しています。

生産者と消費者の顔の見える関係を大切にしていらっしゃいます。

会員は市内県外の他、首都圏各地へもお届けしており、遠方の方へは郵送もしているそうです。

また、市内のスーパーやデパートなどにも出荷しています。

詳細はこちら、帰農志塾のホームページをご参照ください。↓ 

http://foodpia.geocities.jp/kinousijuku/

那須烏山市の中山地区にある本場

広大な敷地にはビニールハウスも並んでいます。

こちらは春の風景。菜の花が綺麗です。

季節によって農場の景色もガラッと変わりますね。

今回は、帰農志塾の現在の塾生さんとスタッフさん、計9名にインタビューをさせて頂きました。

取材させて頂いた日は、里芋の収穫作業があり、そちらにも同行させてもらいましたので、作業風景の写真とともにご紹介します! 

皆さんに聞いた項目はこちら!↓

●出身地

●こちらに来る前は?

●なぜ農業のみちへ?

●なぜ帰農志塾へ?

●今後の予定は?

●農業の大変なところを教えてください。

●農業の魅力的なところを教えてください。

●好きな野菜は?

 

2代目塾長 戸松正行さん【帰農志塾歴9年 塾長歴4年】

●出身地  新潟県

●こちらに来る前は?  新潟の市場で働いていました。

●なぜ農業のみちへ?    自分で作って自分で販売したいと思った。ずっと食に関わる仕事(飲食店やコメ作り、市場)をしてきたので農家さんと関わることもあって、自分でやりたいという気持ちが出てきた。 

●なぜ帰農志塾へ?  農業で独立したかったので、多品目の野菜を学べるということと、販売も学べるということで選びました。有機だったからというのもあります

●農業の大変なところを教えてください。  そんなに大変じゃない。人間関係の方が大変ですよね。植物は素直なので。天気だけは変えられないので、そこだけは大変ですね。 

●農業の魅力的なところを教えてください。  喜んでもらえるところ。美味しい野菜を作るだけでもすごくやりがいを感じますが、それを誰かが食べて喜んでもらえることが一番です。

●好きな野菜は?  大根

 

 

スタッフ 森川俊宏さん 【帰農志塾歴 今年で7年目】

●出身地  神奈川県川崎市

●こちらに来る前は?  システムエンジニア

●なぜ農業のみちへ?  元々高校生の頃から農業に関心はあったが、卒業しても農業人にはなれないと思い、医療系(基礎医学)の大学へ進学しました。その後システムエンジニアになったけど、サラリーマンの生活自体が人間らしくないな、と思って。人里離れたところで仙人のような生活にあこがれていてきました。

●なぜ帰農志塾へ?  農業人フェアで知った。

●今後の予定は?  スタッフとして働いていますが、ゆくゆくは自分でやりたいと思っています。忙しくない仙人のような生活がしたいので。

●農業の大変なところを教えてください。  体を使うところ。

●農業の魅力的なところを教えてください。  一年を通じて季節を感じながら生活ができるところです。 日の出とともに一日が始まり、日の出とともに一日が終わる生活ができる。

●好きな野菜は?  茄子   収穫するのが好きなのは長芋。折らずにきれいに採れたとき達成感を感じます!

 

 

スタッフ 渡邉大樹さん 【帰農志塾歴3年】

●出身地  神奈川県川崎市(2拠点生活中)

●こちらに来る前は?  化学系の会社で研究員。

●なぜ農業のみちへ?  自分の病気(悪性腫瘍が見つかった)がきっかけで食べる物を改善したら治ったから。それから食や農業に関心を持つようになった。

●なぜ帰農志塾へ?  他にもいくつか体験へ行ったんだけど(就農準備校など)、帰農志塾が一番きつかったから。それだけちゃんとしてた。

●今後の予定は?  帰農志塾のスタッフとして農業を続けていく。独立も考えたけど、後継ぎもいない中で新たな土地を開墾しても、いずれまた耕作放棄地になってしまう。いま、そういう土地が多くて問題になっているから、だったら、志が似ている仲間と一緒に今後も働いていくのがいい。

●農業の大変なところを教えてください。  特にない。大変と感じない。烏山が寒いことぐらい(笑)。サラリーマンの方が大変。農業の方が楽だよ。

●農業の魅力的なところを教えてください。 人間らしい生活ができる。朝、日差しとともに起きて、日暮れとともに仕事を終えて寝る。それがいい。今の時代、人間らしい生活をしていない人が多すぎる。

●好きな野菜は?  生のセロリ 帰農志塾へきてセロリがおいしいと感じた。

 

 

塾生 菊池領治さん 【帰農志塾歴7ヶ月と間を空けて4ヶ月】

●出身地  群馬県太田市

●こちらに来る前は?  元々はスポーツインストラクター(水泳)。6年前に帰農志塾へ来て7ヶ月いましたが、その後青年海外協力隊になってトンガへ赴任。日本へ帰ってきてから種苗会社に勤めてましたが、やっぱり自分で農業がやりたいと8月から帰農志塾へ戻ってきました。

●なぜ農業のみちへ?  元々は国際協力に興味があった。大学生の時に東ティモールへボランティアへいったとき、現金収入がほとんどない地域があるのを知り、食べ物があれば現金がなくても生活していける、と思ったのがきっかけです。

●なぜ帰農志塾へ?  知人を通じて。

●今後の予定は?  日本の農業関係の会社からお声がかかり、来年からラオスで働く予定です。

●農業の大変なところを教えてください。  自然相手なところ。天気などに左右されるのが大変。

●農業の魅力的なところを教えてください。  自然を感じながら働ける。自然相手なところは大変でもあるけど、魅力的なところでもあります。

●好きな野菜は?  オクラ

 

 

塾生 梅光秀行さん 【帰農志塾歴1年11ヶ月】

 

●出身地  神奈川県横浜市

●こちらに来る前は?  通信建設業界でサラリーマン

●なぜ農業のみちへ?  元々サラリーマンで、会社からお金をもらってそのお金で食べ物を買って生きていくという、そういう生き方が不自然だなと思っていて。仕事も窓もない機械室のような部屋に一日中いるようなこともあり、そういう生き方に疑問を感じていた。

●なぜ帰農志塾へ?  農業に関しては素人なので、しっかり学べるところがよかった。帰農志塾は厳しいと聞いていて、自分がサラリーマンから突然農業の世界でやっていけるのか不安もあったので、厳しいところで研修して乗り越えていけるのであれば自信もつくと思って。あと、農業でも近代化しすぎていないところもよかった。

●今後の予定は?  独立したいと考えています。子供から大人まで安心して食べられる野菜を作っていきたいです。

●農業の大変なところを教えてください。  暑さ寒さ。夏は炎天下の下で作業して本当に暑いですし、冬は寒い中で指先が凍るようなこともあります。

●農業の魅力的なところを教えてください。  太陽の下、自然の中で体を動かして働くのが気持ちいい。今まで自分が何気なく食べていた物の成長が見れるところ。

●好きな野菜は?  水菜  帰農志塾へ来て美味しいと感じるようになった野菜です。

 

 

塾生 荻野喜夫さん 【帰農志塾歴1年7ヶ月】

●出身地  神奈川県横浜市

●こちらに来る前は?  IT関連の仕事 (サーバー管理やプログラミングなど)

●なぜ農業のみちへ?  体を動かしたかったのと、日の光を浴びて仕事がしたかった。農薬を使わない安全な食べ物を作りたかった。

●なぜ帰農志塾へ?  農業人フェアに2回行って、他の農家さんや有機農家をいくつか回ったんですけど、そこまでガチで有機のところはなかった。有機のところも他にあったけど、活気がないと感じた。そんな中、帰農志塾は名前からして「人を育てる」雰囲気があったから。

●今後の予定は?  独立する予定です。

●農業の大変なところを教えてください。  特にないかな。

●農業の魅力的なところを教えてください。  1年目はよく分からず体力的にもなくて、2年目からは体も慣れてきてよく動くようになってきて、作業の流れも分かってくると楽しくなってきた。あとは、自然の中で季節の移り変わりを肌で感じられるのが気持ちいい。

●好きな野菜は?  オクラ

 

 

塾生 大杉祐輔さん 【帰農志塾歴1年7ヶ月】

●出身地  岩手県

●こちらに来る前は?  大学生(東京農業大学卒業)

●なぜ農業のみちへ?  元々、高校生の頃から国際協力に興味があったのですが、いろいろな場所を見ていく中で、日本の農業にも問題を感じ、まずは日本で農業を学ぼうと思った。

●なぜ帰農志塾へ?  東農大OBの尊敬する養豚農家さんに紹介されたがきっかけです。

●今後の予定は?  鹿児島で就農を考えています。特に養鶏に興味があります。

●農業の大変なところを教えてください。  作るだけでなく、経営から販売、売上管理など、全部自分でやらなければならないところが大変だなと感じます。

●農業の魅力的なところを教えてください。  身体を動かした後のメシがうまい!

●好きな野菜は?  茄子 油を吸った茄子は最高においしい!

 

 

塾生 齊藤光平さん 【帰農志塾歴8ヶ月】

●出身地  神奈川県横浜市

●こちらに来る前は?  CLUBのボーイ

●なぜ農業のみちへ?  健全な生活がしたかったから。農業にはそんなに関心はないけれど、都会に疲れた。

●なぜ帰農志塾へ?  友人の高城さんに付いていった農場人フェアで知って。実際に体験に来て、ここで生活したいと思った。当時いた塾生さんが熱くてそこにも惹かれたので。

●今後の予定は?  農業をやっていくかはまだ未定です。農業を好きになってみようと思っている途中。葛藤中です。

●農業の大変なところを教えてください。  手塩にかけて育てた作物を植物としての一生を全うする前に収穫しちゃうことにちょっと罪悪感を感じる。

●農業の魅力的なところを教えてください。  飯がうまい!それを毎日感じられるところ。

●好きな野菜は?  トマト

 

 

塾生 高城和男さん 【帰農志塾歴今年の4月から】

●出身地  神奈川県横浜市

●こちらに来る前は?  宇都宮で自動車設計の仕事をしていました。

●なぜ農業のみちへ?  やりたいことやろうと思って以前から関心のあった農業へ転身した。遺伝子組み換え食品や野菜工場の食べ物が増えることに対して懸念もあった。あとは自分が食べることが好きだから。

●なぜ帰農志塾へ?  都内で開催されていた農業人フェアで帰農志塾の説明を聞いて入りたいと思った。帰農志塾の野菜がおいしかったから。あと、祖父が烏山に土地を持っているということもあって。

●今後の予定は?  今後の予定は、烏山の国見で棚田とみかんと有機野菜を作り、ヤギを使って除草してもらうような観光農園を作りたいと思ってます。

●農業の大変なところを教えてください。  腰が痛くなる。

●農業の魅力的なところを教えてください。  風を感じながら仕事ができる!

●好きな野菜は?  生のとうもろこし

 


取材させてもらった日は里芋の収穫作業の日で、作業風景も撮らせていただきました。
帰農志塾は那須烏山市の「中山地区」にある本場の他に、市内にいくつも農地を借りているとのこと。
この日は「七合地区」の農場での作業にお邪魔してきました。
 

塾長戸松さんの指示のもと、作業開始

 

 

七合地区の農場は少し小高い土地にあり、眺めがよかったです。 
また、この日はたまたま1週間農業体験中の方がいらっしゃいました。
このように、事前に申し込みをすれば帰農志塾に泊まり込みでの農業体験ができます。
 

 

 

収穫した里芋は中山地区にある本場へトラックで運びます。

 

この日はトラックが側溝にハマるハプニングも。こういったハプニングにも冷静に対応しており、さすがだな~と。
ただ、トラックを救出するのに時間がかかり、予定していた作業に遅れが出てため、戸松さんが改めて作業の指示を出していました。 
塾生さんそれぞれの力量を考慮して作業の分担を指示している塾長。
いつも冷静。
 

側溝にハマったトラック。ユンボで引き揚げていました。

「帰農志塾」の名前入りユンボ

   
 
↓ こちらは「ふせこみ」という作業。
  ユンボで掘った大きな穴に収穫した里芋を置いていきます。
  その上に藁を被せてさらに15センチ土を被せて保存。
  この方法で春まで保存できるということです。
 

 
 
 

 

 

 

 

この日は人参も収穫されていました。


◎インタビューさせていただいて
 昨年、那須烏山市へ来て、役場を通じて帰農志塾を紹介してもらい、
その後、春の新緑の集いや国見の棚田の田植えも参加させてもらいました。
また、何人かの塾生さんは協力隊のイベントに来てもらったり、普段でも仲良くさせてもらっています。
思えば塾生さんも皆、県外から来た人たちばかりなので「移住者」ということでは一緒だなと。

自分は就農希望はないのですが、他の市町村にはない魅力的な団体だと思っており、今回取材させて頂きました。

農場にいた猫、名前はフライ(揚げ物の色をしているからフライ。)塾生に可愛がられていましたが、みんながエサあげちゃうので太り気味。

この日のお昼ご飯は、農場で採れた野菜の天ぷらうどんと玄米のご飯。私も頂きました。とても美味しかったです!

インタビューで印象的だったのは、農業で大変なところは?という問いに「特にない」という答えが多かったことです。
暑い寒いや体力的にきついとか、そういうのは当たり前で特に大変と感じるところではないのだな、と。
毎日自然を相手にしているからこその答えだと感じました。みなさん考え方がシンプルでかっこいいですね。
また、毎日ご飯がおいしい!というのも他の職業ではなかなか感じられないことのような気がします。

農業に関心をもったいきさつや、なぜ帰農志塾に来たのか、という話も塾生さんそれぞれ理由はバラバラで興味深かったです。

ただ、みなさん共通しているのは「一度立ち止まって考えてみた」ということ。自分の今までの生活や仕事、ひいては生き方を一度立ち止まって振り返って何かしら違和感を持った。だから今ここにいるんだなと。自分と重なる部分がありました。

収穫作業でお忙しい中お話しを聞かせてくださった帰農志塾の皆さん、本当にありがとうございました。

 

えのもと

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東京生まれ埼玉育ちの元OL。
栃木県那須烏山市 地域おこし協力隊の一人。
お米と猫と洋楽が好き。好きな海外バンドが来日すると弾丸で上京します。

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